更新日:2025年8月6日

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令和7年8月1日定例知事記者会見

発表項目に先立ち、一言申し上げます。

連日、猛暑が続いておりまして、一昨日には、京都府内では観測史上はじめて40℃を上回る40.6℃を福知山市で記録するなど、災害級の危険な暑さが続いています。

府民の皆様におかれましては、こまめな水分補給や、昼夜を問わずエアコンを使用するなど、暑さから自分の身を守るための行動をしていただきますとともに、緊急の場合には、ただちに救急車を呼んでいただき、判断に迷う場合には#7119をご利用いただくなど、命を守るための行動をとっていただきますようお願いします。

令和7年度「京都府子ども議会」の開催について

1点目は、令和7年度「京都府子ども議会」の開催についてです。

京都府では、次代を担う子どもたちが、地域の一員として主体的に考え、社会に参加する意識を育みますとともに、京都府の議会や行政についての理解を深めてもらうため、子ども達が議員となって府議会を疑似体験する「京都府子ども議会」を二年に一度開催しており、今年は8月6日(水曜日)に京都府議会議場で開催いたします。

今回は、府内に在住または在学する小学5年生、6年生79名に子ども議員となっていただきました。子ども議員のみなさんは、本番に向けて二度のワークショップで京都府の課題について学んだうえで、身近なテーマに関する質問を自分たちで考えていただきました。

当日は、本物の府議会さながらに子ども議員に質問していただき、私や府議会議長、教育長、警察本部長が答弁いたしますので、取材につきましてよろしくお願いいたします。

「きょうとプレコン」啓発イベントの開催について

2点目は、「きょうとプレコン」啓発イベントの開催についてです。

京都府では、相手の意思を尊重し、良好な人間関係を構築する性と生殖に関する健康と権利「SRHR」の考え方を基本に、幼児期から社会人に至るまで切れ目のないプレコンセプションケアを「きょうとプレコン」として推進しているところです。

この度、より多くの府民の皆様、特に学生を中心とした若い世代の方々に「きょうとプレコン」について知っていただく機会とするため、8月24日(日曜日)に、イオンモール京都五条において啓発イベントを開催します。

当日は、医師や助産師の方と大学生によるトークセッションを行うとともに、私も加わりまして「行き活きトーク」を実施いたします。

また、プレコンに関連する様々なブース出展もあり、「未来の自分のために今できること」を考えるきっかけとなるようなイベントになっております。

家族・友達と気軽にご参加いただき、自分の将来について考え、プレコンについて話し合う機会になればと考えていますので、周知の御協力と当日の取材についてよろしくお願いいたします。

水不足に対する米農家への支援について

3点目は、水不足に対する米農家への支援についてです。

冒頭、猛暑について申し上げましたが、近畿地方では統計開始以来最も早い6月27日に梅雨明けし、特に中丹以北の地域では、降水量が平年の約1割程度と少雨が続いており、各地域の農業改良普及センターからは、水不足による田のひび割れや、葉枯れなどが生じているとの報告を受けています。

7月は、水稲が多くの水を必要とする出穂期であり、水が不足すると、穂の発育不良による未熟な粒の増加や、水稲の花が咲いても種子が実らない不稔が多発する可能性があり、収穫量の減少や品質の低下などが懸念されています。

京都府では、生産者に対して、各振興局に配備している揚水ポンプを貸し出す緊急的な対応に加えまして、令和7年6月補正予算の一部を活用し、新たに、水稲の販売農家を対象として、農業用揚水ポンプの購入や給水車のリース等に係る費用を支援することとし、お手元に配付のとおり、水稲渇水対策等支援事業として実施することとしておりますので、多くの方に周知いただきますようよろしくお願いいたします。

なお、同内容については、間もなくホームページで公表する予定です。

私からは以上です。

質疑応答

記者

水稲渇水対策等支援事業に関して、今後、府内の水不足を鑑みて取水制限等を行うことはあるのか。

知事

今はお米にとって水がたくさん必要な重要な時期ですので、今回の事業は米の栽培対策についてです。今の質問は全体の渇水対策についてだと思います。これは少雨が続くとそういった(取水制限を行う)事態が起こりうるのですが、今のところそちらの方の対策はこれからの降雨の状況を見てからです。

今回は、今が米にとって重要な時期であること、特に地域を限れば中丹以北の地域が少雨によって非常に厳しい状況になっているので緊急的に対応いたします。

記者

京都アリーナについて、本日から現地事務所が設置されたとのことだが、設置の目的や体制はどうか。

知事

向日町競輪場の敷地再整備事業については、京都アリーナのこともありますし、向日町競輪場の再整備もあり、地元からはご期待の声や様々な不安の声など多くいただいています。そういった様々な問い合わせやご意見などにできる限りきめ細かく対応するためには、現地事務所を設置するが良いのではないかと考え、(設置を)決めさせていただきました。

要は、地域の皆様の声に対してできる限りきめ細かく対応することが目的です。

体制は、とりあえずは2名体制で対応したいと考えています。

自転車競技事務所の勤務時間に合わせ、平日の午前9時から午後5時45分までの間の対応時間で開設いたします。

記者

急遽設置が決まったのか。

知事

自ら事業主体になる場合において、いわゆる事業が行われる所に現地事務所を設けるということは、そこまで異例のことではありません。

もちろん本庁や振興局など、出先に駐在しても十分に対応できる場合はそうするのですが、よりお問い合わせやご意見が多い場合には、その都度振興局や本庁で対応するよりも、現地事務所があった方が皆さんのお声を拾いやすいといった点などを、総合的に判断しました。別に異例なことではないと考えてはいますが、それだけ必要性を感じたという意味においては、重要な事業だということもありますが、色々なお声があるということに対して、よくお聞きしたいということで設置したものです。

記者

現地事務所には既に相談があったのか。

職員

まだありません。

記者

現地事務所はいつまで設置するのか。

知事

設置期限は決めていません。(向日町競輪場の再整備について、)現在は設計などの段階で、恐らく実際に工事が始まれば、施工事業者も施工者として現地で(事務所などの)体制を組まれますので、いつまで(現地事務所を)設置するかは考えていないですが、実際に工事に入ればもっと大きな体制で現地の事務所を設けないといけないとは考えています。

まずは2人という小さな体制でスタートしましたが、この体制をいつまで続けるかは正確には決めていません。

記者

現地事務所は2人体制ということだが、両方とも府の職員か。

知事

はい、府の職員です。

記者

段階に応じて向日市の職員が入ることはあるのか。

知事

これは府の事業なのでそれは考えていません。

向日市が地元自治体として御協力いただかなければいけない役割はたくさんありますが、この事務所はあくまで京都府の職員が担当します。

記者

北陸新幹線延伸計画に関して、先日西田参議院議員が改めて米原ルートを含めて費用対効果を再検証すると話をされたが、この発言について受け止めはどうか。

知事

西田議員が、現行の小浜・京都ルート以外の、米原ルートや舞鶴ルートについても再検証する意向を表明されたということは承知しています。

御本人も仰っていますが、参議院議員選挙の結果を受けて、必要性を感じられたのだと思います。ただ、今のところは、(西田議員は与党整備検討委員会の)委員長という立場ではありますが、それを受けて、今後は、その上部組織である与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームや、再検証するとなると国や鉄道・運輸機構が入ってくると思いますので、どういう形で再検証するのか、再検証するかしないかも含めて、どういう範囲で、どういうやり方で(再検証するのか)といったことがこれから決まっていくのだと思います。そこは、(再検証が行われる)可能性は高いとは思いますが、私としてはよく見守っていきたいと考えています。

記者

大阪府や滋賀県など、沿線自治体の知事の方々が、各ルートの賛否について言及しているが、改めて西脇知事として、各ルートについて、推したいルートやこのルートはないという考えはあるか。

知事

私は、今までどのルートがふさわしいということは一度も発言したことがありません。現段階においては、西田議員が再検証の必要性を述べられたということだけなので、今の段階で私自身がどのルートがいいということを言うつもりはありませんし、そういう考えは今のところは何もないです。

記者

北陸新幹線について、大阪府の吉村知事がルートに関する超党派の議論が必要だという発言をされているが、受け止めや議論の必要性についてどのように考えているか伺いたい。

知事

先日の記者会見でも申し上げたのですが、衆参共に与党が過半数割れをしたので、これから国政でいろいろなことの決め方や枠組みが変わっていくだろうと考えています。

例えば、(ガソリン税)の暫定税率では与野党による合意がありました。そもそも与党の定義が何かということもありますが、西田議員がおっしゃられた再検証が、政党や政府の中でどういう形で受け止められるのか分からないところがあるので、その形の一つとしての提案を吉村さんが政党代表の立場としてお話されたものと思っています。

他の方もいろいろな意見をお持ちだと思うので、それを与党のプロジェクトチームや、国、鉄道・運輸機構がどう受け止められるのかということがあります。その中の一つの意見としての吉村さんの発言だと考えています。

いろいろな意見があると思いますので、前回申し上げたように、これから一つ一つ決めていかれるのではないかと考えています。

記者

知事としてもそうした超党派の枠組みがあった方がいいと考えているか。

知事

超党派の枠組みがあった方がいいかどうかは分かりませんが、衆参共に与党が過半数割れの状況が続くのであれば、政策を実現しようとする時に、法律や予算を国会で通そうと思えば、何らかの今と違う枠組みにならないといけないのは当然だと思います。

私は、どういう枠組みが良いかというよりも、国政で様々な課題が山積しているので、そうしたことにきちんと対応できるような意思決定の枠組みを早急に作ることが重要だと考えています。

それが超党派の枠組みかは分かりませんが、(政策を)前に進める枠組みが必要だということはずっと思っていますし、特に全国知事会でもそうした発信がありましたので、与野党を問わずきちんと協力をすべきだと考えています。

記者

それは北陸新幹線でも同じか。

知事

別に新幹線に限って言っている訳ではありませんが、(国政に関する)全てについてそうした観点が入ってくるのではないかと考えているということです。

記者

北陸新幹線に関して、西田議員が再検証を表明された件で、今日、参議院議員選挙の京都府選挙区でトップ当選された新実議員が初登院された際のインタビューで、「選挙戦で(北陸新幹線の)費用対効果の検証を含めて訴えてきて、参議院議員選挙の結果を見れば一歩前進したのでないかと思う」と答えていた。知事は北陸新幹線の小浜・京都ルートについて常々「府民の納得と理解、沿線自治体の協力が必要」と言われていたが、今回の西田議員による再検証についての発言は前進だと思われるか。

知事

最終的に関西の人が思っているのは、一日も早く全線開業してもらいたいということです。

そのために何が一番良いのかということです。京都府の立場に立てばいろいろな施工上の課題はクリアしなければいけないですが、経済的な効果や(事業の)スピード感も(考慮する必要が)あります。私自身は、検証することだけをもって「一歩前進」というのは、そんな簡単な話ではないと思いますが、新実議員は再検証を訴えて当選されたので、おっしゃることは分かります。

ただ、自治体の立場では、そのことだけで前進と捉えることはできないですし、まだ西田議員が(再検証を)表明されただけなのでそれほど事態は変わっていないと考えています。

記者

北陸新幹線について、現時点でどのルートがふさわしいかということについて、西脇知事として決まったものはないということだが、今後、プロジェクトチームや国、鉄道・運輸機構が再検証して、例えば米原ルートが良いなどという方針が決定すれば、知事はそれに従うという認識でよいのか。

知事

最初に申し上げたように、どういう体制・枠組みで再検証がどういう形で行われるのかということや、再検証する項目が全く明らかになっていないので、決まった時にどうするのかということまで想定できていません。まずは、再検証するかどうかが決まって、どういう形でいつからいつまで再検証を行うのかということが恐らく徐々に明らかになっていくと思うので、それぞれの段階で求められれば、私どもの立場は申し上げなければいけませんが、何かが決まった時に何を言うかまでは想定していません。

どういう再検証が行われるのかということについて、まずは国や鉄道・運輸機構等の動向を注視していきたいと考えていますので、それぞれの段階で必要があれば当然アクションを起こすことになると考えています。

記者

再検証する中で、府として適切なルートを意見していく可能性もあるのか。

知事

そういう(ルートの見直しを前提とした)形で再検証が進められるのかは分かりませんが、少なくとも今のルートが決まってから9年、私が知事になって7年間は、京都府がどのルートがふさわしいか申し上げたことは一度もありません。

京都府としては、平成28年のヒアリングで舞鶴ルートを主張した経緯があるだけで、それ以後はルートについて言及していないので、ルートの見直しの検討が行われるかも含めて注視したいということです。

記者

ガソリン税の暫定税率廃止について、本日、法案が衆議院に提出され、今後廃止に向けて話し合いが進められると思うが、ガソリン税は自治体にとっても財源となっており影響があるかと思う。そのあたりについて、知事の受け止めはどうか。

知事

まず、今の国政の枠組みの中で、既に与野党6党で「できるだけ今年中の早い時期に暫定税率廃止を実施する」という合意文書が交わされていますので、法案の中身や財源の確保方策といった様々なことについて実務者レベルで協議が行われていくものだと考えています。

今ご指摘ありましたように、範囲にもよりますが、もし地方税である軽油引取税の暫定税率分も廃止されれば、京都府内自治体で合わせて(年間で)約83億円の減収が見込まれるということなので、こうした見直しにあたっては、地方財政への影響を十分に配慮した上で、国会で丁寧に議論していただきたいと考えています。

そのことは、3月にも全国知事会から要請しておりますし、京都府独自としても6月に要望していますので、地方財政への影響については十分尊重していただきたいという思いです。

記者

暫定税率の廃止によって府の予算に与える影響はどうか。府の予算編成における対応は考えているか。

知事

軽油引取税の暫定税率が廃止されると京都市と京都府で77億円、地方揮発油税の暫定税率が廃止されると6億円、(両方が廃止されると)計83億円の減収となります。ガソリン税のどの範囲まで廃止するかによって影響の度合いが違います。

この金額は京都府への影響の分だけで、全国ベースでは影響の多寡は別にしても地方財政への影響があることは間違いありません。

(代替となる)財源が確保されるのかどうか、(暫定税率廃止による)影響をどのように少なくするのかということは、どういう廃止の形になるのかということと関わってくると思いますので、そこは予想できません。

記者

財源の移譲を求めることもあり得るのか。

知事

地方財政に対する配慮をきちんとしていただきたいということです。

記者

全国知事会の村井会長が退任されるが、これに関して知事の所見があれば伺いたい。

知事

村井会長の在任期間は1期でしたが、この間、人口減少や地方創生、災害対応等、様々な政策課題があった中で、常に冷静かつ的確にリーダーシップを発揮して全国知事会を牽引してこられましたので、次期会長選挙に出馬されないと聞いて驚いたところはあります。

特に国民スポーツ大会の見直しについては、開催地の財政負担や大会の持続可能性に対して真正面から向き合われて、スポーツ振興の意義を尊重しながらも現実的な運営体制への転換を促されました。

地方の声をかなり的確に国に届けていただいたという意味においては、(知事会長としての)役割を果たされ、非常にリーダーシップを発揮されただけに残念ですが、これからも会長経験者として、引き続き全国知事会の発展や地方自治の進展に是非ともご活躍いただきたいと考えています。

記者

次期会長選が実施されるが、知事ご自身の意向はどうか。

知事

私自身は、出馬するつもりは全くありません。

記者

長野県の阿部知事が会長選挙への出馬を表明されているが、知事の所感はどうか。

知事

(阿部知事が出馬の)意向は示されましたが、正式な出馬の表明ではなく、全体の枠組みが決まっていない中で軽々には申し上げられませんが、知事会長の件は別にしても、阿部知事は4期目で、非常に的確で安定した県政運営をされています。

先程申し上げた国民スポーツ大会に関しても、国民運動本部長の立場で相当汗をかかれた経緯も知っていますので、その意味でリーダーシップのある素晴らしい知事だと思っていますので、最終、どなたかと比較することはできませんが、阿部知事は十分に知事会長としてリーダーシップを発揮するだけの能力と見識をお持ちだと思っています。

記者

カムチャッカ半島沖で発生した地震により、津波警報が長期にわたって発令され、酷暑下で長時間の避難が必要な状況があったが、知事の所見があれば伺いたい。

知事

(津波警報の発令が)長期間になるというのは、第一波が到達して以降かなり時間が経ってからも第一波よりも高い津波が押し寄せているということが具体にデータが出ているので、どの段階で(津波警報を)解除するかは難しく、ここは専門家である気象庁に一定お任せするということだと思います。

今年は特に酷暑ということもあるので、当然、避難場所における健康管理が重要なので、日陰に行く、水分補給をするといった一般的な熱中症対策にはなりますが、避難時といえどもきちんと対応できるように改めて考えないといけないということがあります。また、豪雨など避難場所に行く避難とは異なり、津波の場合は一次的な避難、緊急的な避難の要素もあり、長い時間外にいる可能性もあるので、より注意する必要があるのではないかと考えています。

体育館など避難場所を開設していればそういうことはありませんが、津波の場合はその暇もなくとりあえず身の安全を守るということが優先なので、夏の昼間の避難については、避難する方々にも是非とも意識してもらいたいと考えています。

記者

先程、全国知事会長選には出馬しないと明言されたが、来春の知事選挙については、改めてどのような考えか。

知事

今は、「あたたかい京都づくり実感予算」としての今年度の当初予算と、6月補正予算の執行を含めて「あたたかい京都づくり」をまさに前に進めることに全力を傾注しているので、来年の春の知事選挙については全く考えていないです。

記者

検討すらしていないのか。

知事

検討すらしていません。

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