代々受け継がれたかやぶき民家を守るとともに、農村にゆったりと流れていく四季の移ろいを来訪者にも感じてもらおうと、集落の美しい景観づくりが取り組まれています。この貴重な景観資産をしっかりと次代に引き継ぐとともに、誇りと市民の絆をもって日本の原風景として一層広くアピールしていきたいという思いを受け、京都府景観資産第4号に登録しました。

かやぶき1

かやぶき集落群

かやぶき2

かやぶき3

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基本概要

所在地:南丹市美山町南 他             分類:集落・住宅・交通に関する景観

提案者:美山町知井振興会              登録年月日:平成20年1月24日

アクセス:道の駅美山ふれあい広場からバスで約15分、南駅北駅下車                                                                                      (レンタサイクルもあり)

かやぶきの里

美山町のかやぶき集落は、由良川源流域に位置し、清流、美しい山々、田園、そしてかやぶき民家が調和する、まさに日本の原風景を体現する地域です。江戸時代から続くかやぶき民家が今も残り、四季折々の自然と調和した素朴な農村の暮らしが息づいています。ブナ等の天然林をはじめ、貴重な動植物の宝庫ともいわれる芦生の森などの豊かな自然環境と共存し、水源地としての意識も高く、自然と共生する暮らしが今も大切に受け継がれています。

この地域は、北集落南集落からなり、古くは若狭と京を結んだ「鯖街道」として栄えた歴史を持ちます。また、南丹市美山町に残存する200 棟超えのかやぶき民家のうち、北集落に33 棟、南集落に5 棟が集中して残っています。現存のかやぶき民家は、主として江戸時代中期以降の建築であり、「北山型」の特質を有したかやぶき建築として、価値のある文化遺産と評価されています。特に、北集落は国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されており、民家や社寺等の建築物、露地門等の工作物、点在する石垣や地蔵等の環境物件が地区内の伝統的建造物として位置づけられています。

かやぶきのまち・美山」として全国に知られるこの地域では、南丹市民の共通の財産として「かやぶき民家のふるさと」を認識してもらえることを目指して、住民主体の景観づくりが進められており、植栽活動や里山の再生、外灯のレトロ化など、自然と調和した美しい景観の維持が行われています。一方で、増え続ける観光客の来訪に伴うゴミ問題や水質保全の課題もあり、住民によるパトロールやゴミ持ち帰り運動、芦生原生林からの清らかな流れを守るべく水質保全のための運動など、環境意識の向上に向けた取り組みも進められています。

美山かやぶき集落群の景観は、訪れる人々の心を癒す、のどかな日本の原風景です。自然と共存したこの風景を後世に残すために守り続けていく必要があります。

※保存活用計画書より引用

<保存活用計画書004(PDF:120KB)>

登録箇所の位置

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